御法語編 第2回
「出世本懐」「選択本願」「五劫思惟」
本講座では『元祖大師御法語』を読み解き、改めて法然上人の御教えを感じ日々の教化活動等に活用していただきたく開講いたします。
法然上人の教えを正しく伝えるためにはまず、教えを正しく受け止める必要があります。この機会に、共に『元祖大師御法語』法然上人の御言葉に込められた心を読み解きましょう。
講師
華頂短期大学准教授・総本山知恩院浄土宗学研究所副主任 伊藤 茂樹 (奈良教区 称念寺)
講義概要
「出世本懐」
念仏往生の誓願は平等の慈悲にあって人を嫌うことはないとされます。阿弥陀仏の御心は一切衆生の平等救済にあるのです。釈尊がこの世に出現されたのは、この教えを説くためです。「出世本懐」を学びます。
「選択本願」
阿弥陀仏は、いまだ法蔵菩薩の時代、世自在王仏の御前で、四十八願を誓われました。浄土宗では十八願を重視します。十八願は仏の名号を称えればだれもが阿弥陀仏の極楽浄土へ往生出来るというもので、浄土宗の教義の根本といえるものがそこにあります。称名念仏の重要性を説いた「選択本願」を学びます。
「五劫思惟」
法蔵菩薩は、自身の修行の功徳を名号の六字に込めました。そしてその名号を唱えることによって、誰もが阿弥陀仏の浄土に生まれることが出来るとされました。「五劫思惟」を学びます。