御法語編 第6回
「専修念仏」「信行双修」「他力念仏」
本講座では『元祖大師御法語』を読み解き、改めて法然上人の御教えを感じ日々の教化活動等に活用していただきたく開講いたします。
法然上人の教えを正しく伝えるためにはまず、教えを正しく受け止める必要があります。この機会に、共に『元祖大師御法語』法然上人の御言葉に込められた心を読み解きましょう。
講師
伊藤 茂樹 (奈良教区 称念寺)
華頂短期大学准教授・総本山知恩院浄土宗学研究所副主任
講義概要
前編14「専修念仏」
法然上人の念仏は「専修念仏」とよばれます。専修念仏とは、極楽往生には、念仏それだけでよいというシンプルな教えです。そして、善人は善人、悪人は悪人のまま、ただ生まれつきのまま念仏を唱えることが大事です。専修念仏とは何か?この大事な内容について、法語からあらためて理解してゆきたいと思います。
前編15「信行双修」
極楽往生を願うには心と行。鳥の双翼のように、どちらが欠けても駄目なものです。一回の念仏を確実なものと受け取り、生涯にわたって念仏を唱えることが大事です。 心の持ち方と、行いが一致することは重要なことです。信心と行のあり方を、御法語よりお話しします。
前編16「他力念仏」
他力という言葉が国語辞典に載っています。ここでは、「人まかせ」という意味で載っているでしょう。しかし、言葉の原意は阿弥陀仏の救いという意味で、自力という意味の反対語です。三心をそなえ、阿弥陀仏の救いを信頼する他力とは念仏者の必須であります。他力の意義について御法語より学びます。