授戒会編 第6回
法儀② 「授戒会を開筵するために」(実習編)
授戒会編では、これまでに戒を理解し、説くための教義・布教について学び、前回は法儀①として授戒会を開筵するための準備、剃度式の心得、正授戒の心得などについて講義しました。
今回は、実際に授戒会の道場を設えて作法の実習などを行います。
講師
熊井 康雄
大澤 亮我
齊藤 隆信
柴田 泰山
後藤 真法
池上 良慶
講義概要
講義① 授戒会の儀式 ―剃度式―
剃度式は、信者を在俗の姿のまま仏弟子にする儀式で、多くは五重相伝や授戒会中に行われます。和上の高座を外陣向きに設けて、その前に受者代表の席を置き、和上が剃度作法・三帰三竟・(度牒)・袈裟などを授け、終わりに剃度式を機縁に日々称名相続することを勧める日課授与を行います。
講義② 授戒会の儀式 ―正授戒Ⅰ―
正授戒は、法然上人が相承された「円頓戒」を相伝する道場です。授戒の三聖(釈尊・文珠菩薩・弥勒菩薩)を奉安した道場で、法然上人作の「授菩薩戒儀」に則って「一白三羯磨」の作法により「三聚浄戒」「十重禁戒」を授けます。講義②では『浄土宗法要集』の「正授戒」に則った授戒作法を実習します。
講義③ 授戒会の儀式 ―正授戒Ⅱ―
講義③では、浄土宗が法然上人降誕850年記念に出版した『結縁授戒講話』(惠谷隆戒著)などに示された道場の設えや衣体による「正授戒」を実習します。『法要集』とは若干異なりますが、伝戒師・羯磨師・教授師が、戒儀の作法や羯磨、受者への教授などを手分けして行う方法を試みたいと思います。但し『法要集』所載の授戒作法が浄土宗としての正統であることはご承知下さい。